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マザーズ



株式会社東京証券取引所 上場部 上場推進室
 新規上場サポート担当 統括課長 谷内雅史氏
へのインタビューにより記事を構成

 1999年11月の創設以来、東京証券取引所のブランド力の下、多くのベンチャー企業を惹きつけてきたマザース市場。新規上場会社数の減少が言われる中、マザーズ市場の最新動向について話をうかがった。


新規上場の動向について
 1999年11月のマザーズ市場創設以来の各年別の上場会社数は以下の通りとなっており、2007年9月末現在で、200社の会社が上場しています。

年別新規上場会社数
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2社
27社
7社
8社
32社
56社
37社
41社

 2007年においては8月までに18社が新規上場しています。この18社という新規上場会社数は、昨年と同じペースでしたが、9月以降、新規上場会社数が伸び悩んでおり、現時点では、2007年末までの新規上場会社数は昨年を上回るペースとは言い難い状況です。

 新規上場会社数減少の要因として、取引所の審査の厳格化を指摘する声があるようですが、いわゆるITバブルと言われた2000年や2001年当時の状況とは異なっており、少なくともここ1〜2年における比較では急にハードル上がったということはないと思います。

 上場会社の業種としては、IT系を中心とする「情報通信・サービス」業が6割を少し超えています。今年1〜8月に新規上場した会社の傾向を見ても、約7割は「情報通信・サービス」業であり、大きなトレンドは変わっていないと言えます。

審査要件の改正について

 東京証券取引所では、2007年4月に公表した「上場制度総合整備プログラム2007」に基づき、マザーズ市場の上場制度の整備を2007年11月1日に行いました。まず、流通株式数(*)という概念を新たに導入し、マザーズの上場時には流通株式数が2,000単位以上になる見込みのあること(最低500単位以上の公募が必要)、流通株式時価総額が5億円以上になる見込みのあること、流通株式比率として25%以上の見込みがあることが必要となりました。

 また、今回の改正により、「成長に係る事業での売上高が申請される前日までに計上されている」旨の要件を廃止しました。ただし、マザーズ市場では、「成長可能性の高い会社」を対象にしていますので、事業計画などをもとに将来の収益性などについて十分にご説明いただく必要があります。

 なお、引き続き、マザーズ市場においては、利益基準は設けておりません。

*:流通株式数とは、上場株式数から役員、役員以外の特別利害関係者の持株、自己株式、持株比率10%以上所有株主の持株を除いた株式数。

 こうした改正点に、その他の形式要件や実質要件を含めた上で、一覧にしたのが次の表です。

流通株式数 2,000単位以上になる見込みのあること(最低500単位以上の公募が必要)
株式の分布状況
  流通株式比率
  株主数
  流通株式時価総額

25%以上
300人以上
5億円以上
時価総額 10億円以上
事業継続年数 上場申請日の1年以前から取締役会を設置して事業活動を継続
売上高や利益の額 なし
財務諸表の監査 最近2年間…適正の監査意見
最近1年間…無限定適正意見
その他 株式事務代行機関の設置、株券様式、譲渡制限の撤廃、指定保管振替機関における取扱いに係る同意
実質審査 ・企業内容、リスク情報等の開示の適切性
・企業経営の健全性・企業のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性
・その他公益又は投資者保護の観点から当取引所が必要と認める事項

 実質審査基準では、企業のコーポレートガバナンス及び内部管理体制の有効性に関する項目を、新たに独立した形で明示しました。これらの項目はこれまでも審査対象となっており、審査内容としての大きな変更はないのですが、今回、改めて独立した項目といたしました。

 また、2007年11月1日から、の別法人化された自主規制法人の業務開始に伴い、実質的な審査に関する部分に関しては、「ガイドライン」という名称の基準に変更されました。これは、従来、規則の中で、「取扱い」として明文化されていたものであり、内容に大きな変更はありません。

 なお、今回の別法人化によって、審査をお受けになる会社側への影響はありません。

マザーズ市場の今後のスタンス

 上場企業の不祥事などにより、マーケットとしての信頼性を確保していかないと、投資家がついてこないという意見があります。私どもといたしましても、投資家には、信頼性のあるマーケットとしてマザーズ市場に参加していただきたいので、その実現に必要なものを捨ててまで、新規上場を促進するということはありません。

 マザーズ市場を含め、各市場にはそれぞれの魅力があり、発行会社サイドは会社の事業内容、将来の戦略などに応じて市場を選択いただける立場にあります。私どもが運営するマザーズ市場は「高い成長の可能性」を有していることを特徴としていますので、そのような会社は是非マザーズへの上場を検討していただきたいと思います。なお、上場いただくには、十分な準備が必要であり、そのことを十分にご理解いただいた上で、多くの会社に上場していただけることを願っております。

【お問い合わせ先】
株式会社東京証券取引所
上場部 上場推進室
E‐mail : shinkijojo@tse.or.jp 
〒103‐8224 東京都中央区日本橋兜町2番1号

TEL:03-3666-0141(代表)  FAX:03-3661-9534 


 

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