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 TOP > 取引所による解説 > 新市場NEOの創設の意義と最近のIPOを取り巻く環境について


 

NEOロゴ


株式会社ジャスダック証券取引所
  ステークホルダーズ本部
IPOサポート部 次長 鈴木智博

 ジャスダック証券取引所では、成長可能性のある新技術又は新たなビジネスモデルを有する企業を支援するとともに、投資者にこうした企業への投資機会を提供することを目的とした新しい市場NEO(ネオ:以下NEO)を、本年8月13日に創設いたしました。

 NEOは、当取引所として多数の新しい試み(技術評価手続き、マイルストーン開示など)を取り入れた、新しいコンセプトの新興市場です。本稿では、これまで多くのステークホルダーの方からご質問をいただいていた、NEOの創設に至った経緯や、他の新興市場との違いなどについて、ご説明させていただきます。


 現在、ベンチャー企業の経営者や公開準備担当の方々におかれましては、将来における自社の株式上場を控え、IPO(株式公開)マーケットの状況に注目されていることと思います。ご承知の通り、現在のIPOマーケットは、新興市場を取り巻く市況環境の悪化などにより、低調に推移している状況です。また、IPO社数は、新興3市場(JASDAQ、東証マザーズ、大証ヘラクレス)で見た場合、2006年(暦年)の137社に対し、2007年は100社未満となる見通しです。

 このような状況下において、当取引所は、成長可能性のある新技術又は新たなビジネスモデルによる事業展開を目指す企業に資本市場を通じて資金を調達する機会を提供すると同時に、投資者が企業を評価する上において重要な会社情報を質・量共に充実させ、十分な企業評価に基づく投資機会を確保することを目指す新市場の必要性を認識したことにより、NEOの創設に至りました。

 こうした新しい取り組みには、新興市場における信頼の回復が急務となるなか、ベンチャー市場の“旗手”として、投資者から信頼される活力ある証券市場の構築を通じて成長を創造し、経済・社会の発展に貢献したいとの考え方が根底にあります。

 つまり、新興市場の信頼回復のため、成長企業を支援するとともに、適時開示やマイルストーン開示、IR活動などを通して、起業家がコーポレート・ガバナンスを含む企業実態に関する積極的な情報提供を確保する機会となることを期待するという、全く新しいコンセプトの市場の構築を図ったものなのです。

 当取引所は、国内証券取引所のなかで唯一、新興企業に特化した市場です。このため、IPOマーケットの中心的な存在としての使命感を持ち、これまでのJASDAQと新たなNEOという2つの市場を通じて、ステークホルダーの皆様に新たな付加価値を創造する「バリュー・クリエーション・マーケット」を構築するということに、積極的に取り組まなければならないと考えています。

 更には、新しく施行された金融商品取引法の下、自主規制機能の強化と独立性を確保することを通じ、自主規制機能の質の向上に努め、投資者保護の更なる充実を図ると同時に、新しい取組みにより日本のIPOマーケットの更なる飛躍を目指してまいりたいと考えています。


 次に、NEOと従来の他の新興市場との違いについてご説明いたします。多数の相違点があるなかで、特筆すべき点として、“技術評価手続き”と“マイルストーン開示”が挙げられます。

 まず、“技術評価手続き”ですが、成長可能性のある新技術を持ったNEO上場希望会社の内容(ビジネスモデル型企業を除く)を、いかに公正に審査していくのかという観点から、その技術の実在性について判断することを目的とした技術評価手続きを必要に応じて行ないます。
 
 技術評価手続きが必要な場合は、通常の上場審査手続きに先立ち、NEO上場企業会社は、「技術説明資料」と「技術評価書」(※複数の外部有識者から徴求)などを、当取引所に提出していただきます。その後、当取引所の上場審査部は、諮問機関である「技術評価アドバイザリー・コミッティー」から意見聴取を行い、技術の実在性が評価できることの回答を得た後に、上場申請の手続きを行います。

 もう一点の、“マイルストーン開示”についてご説明いたします。NEOは、成長可能性のある新技術や新しいビジネスモデルを持った企業を支援することを目的として創設した市場です。そこで、その市場特性に合った新しい試みとして、NEO上場会社に対しては、これまでの適時開示に加え、マイルストーン開示を義務付けることといたしました。

 このマイルストーンとは、「道標」という意味ですが、NEOの上場会社には、3事業年度以上の事業計画を開示し、四半期ごとに、その事業計画に対して、どの程度事業が進捗しているのか、また、今後の見通しはどうなのかなどを開示していただくこととなります。

 従来のような決算などの財務状況だけでなく、事業計画の進捗状況を投資家の皆さんに開示することで、上場企業に関する多くの情報を提供し、より適切な投資判断が行えるようにとの考えから導入した制度です。


 最後に、上場審査基準(抜粋)についての主なポイントを列挙いたします。
@)JASDAQでは、利益に関して一定以上の利益基準を設けておりますが、NEOでは、利益基準を設けておりません。
A)NEOでは、新技術や新しいビジネスモデルに基づく事業を開始してから10年未満であることといった基準を設けています。これはJASDAQにはない新たな基準です。

※なお、NEOの上場制度の詳細については、http://www.jasdaq.co.jp/list/list_neo1.jspをご参照下さい。

 
このように、当取引所では、従来のJASDAQと新市場NEOの創設により、新興市場における新たな基軸を構築してまいりたいと考えております。両市場の相互発展と“自由と規律”を重んじる適切な市場運営により、上場会社や投資者のみならず、次世代のわが国経済の発展を図ってまいる所存でございます。

 なお、NEOの詳細な内容など当取引所に関する上場制度や各種制度のご質問等につきましては、下記連絡先までご連絡をいただきますようお願いいたします。本稿をお読みになれた皆様方が、株式公開の準備を行う上で、少しでもご参考になれば幸いです。

【お問い合わせ先】
株式会社ジャスダック証券取引所
 ステークホルダーズ本部
 IPOサポート部
E‐mail : ipo@jasdaq.co.jp 
〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-4-9日本ビル3階

TEL:03‐3669‐1040 FAX:03‐3669-1075 


 

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