中小企業の会計の認知度高まる
中小企業庁は7月10日、「会計処理・財務情報開示に関する中小企業経営者の意識アンケート調査結果」を公表した。これは、今年の2月に行われた中小企業経営者向けのアンケート結果(回収標本数:4,569件)等をとりまとめたもの。ちなみに、「中小企業の会計」とは、日本税理士会連合会、日本公認会計士協会、日本商工会議所、企業会計基準委員会が公表した「中小企業の会計に関する指針」等の中小企業の会計ルールに関する総称である。 調査結果によると、中小企業の会計の認知度は従業員数と利益の状況に比例することがわかった。すなわち、従業員数101人〜300人の企業では71.3%の認知度、51人〜100人の企業では64.0%の認知度であるのに対し、1〜10人の企業では36.0%に過ぎない。また、「黒字基調であり、黒字幅は増加傾向」にある企業では55.0%の認知度、「黒字基調ではあるが、黒字幅は減少傾向」にある企業では48.6%の認知度であるのに対し、「赤字基調であり、赤字幅は増加傾向」の企業では25.4%と低い認知度にとどまる。体力がない企業では会計は二の次となっている実態が浮き彫りとなった。いずれにしろ、認知度は向上しており、税理士等と通じて浸透している模様がうかがえる。 ちなみに、信用保証協会では「中小企業の会計に関する指針」の準拠状況を示すチェックリストの提出会社に対して、保証料率の割引(0.1%)制度を準備している。割引率は高くはないものの、税務会計どまりのベンチャー企業にとって、中小企業の会計は当面の目標にはなりうるものといえよう。もっとも、上場準備を志すのであれば、中小企業の会計という中途半端なルールでは不十分であることはいうまでもない。