投資契約書に潜むトラップとは?
ベンチャーキャピタルから出資を受ける際に、必ずと言っていいほど投資契約書を交わすことになる。ベンチャーキャピタルから初めて出資を受ける企業であれば、投資契約書自体初めて目にするという経営者も少なくないであろう。 ところが、当事者のもう片方のベンチャーキャピタル側は、数多くの投資契約書を交わし続けている、いわばプロ中のプロ。投資契約書にさまざまな条項、それもベンチャーキャピタル側に有利な条項を潜り込ませるのは訳がない。ベンチャーキャピタル側に有利な条項とは、ベンチャー企業側から見ればトラップと言っても過言ではないだろう。 トラップでもっとも強力なのは株式買取条項だろう。ベンチャーキャピタルから株式の買い取りを求められる事態に陥るということは、ビジネス的に行き詰まったときであり資金的にもっとも苦しい時期のはず。そんなときに買い取りを求められるのは、まるで切り傷に塩を塗り込まれるに等しい。買取条項は可能な限り回避するか、努力規定への変更を地道に交渉するしかない。 その他様々なトラップを丁寧に解説したのが「資本政策立案マニュアル」(著:石割由紀人、中央経済社)だ。これからベンチャーキャピタルの投資を受けようか、というステージのベンチャー企業の経営者・CFOは必見の書といえよう。