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上場したその日からすべての会社に起こることとは?

 会社の経営者、社員にとって、会社が上場するということは大変な出来事であり、会社に関係する多くの人々の人生にも大きな影響を与えます。それだけに、上場を決意するに当たっては、上場が会社にとって、また社員にとってどういうメリット・デメリットがあるのか十分論議を尽くす必要があるのは言うまでもありません。
 
 どのようなメリット・デメリットを認めるのかは会社によって様々だと思いますが、上場したその日から、すべての会社に共通して、今までに無かった"全く新しいこと"が一つだけ起こります。それは、「株価」が付くということです。自分の会社の株に日々値段が付くというのは最初は何となく不思議な気分がするものであり、社長だけでなく社員にとっても毎日の株価の動きは非常に関心のあるところでしょう。

 では、なぜ株に値段が付くのでしょうか?それは投資家が株を売買するからだということは誰でも知っていることです。では、毎日発表される株価はどういう意味を持っていると思いますか?

時価総額=会社の信用力

 ここに、その答えを示すための一つの"方程式"を提示します。 投資家から見ると、自分の持っている株数に株価を掛けると、その時点の投資資産額が計算されます。これが株価によって毎日変化し続けるわけです。

    株価  ×     株数      =   資産額   ・・・ 一人の株主

 次に、これを特定の株主だけでなく全株主の合計で見ると、「時価総額」が計算されます。

    株価  ×   発行済株数    =   時価総額  ・・・ 全株主

 すなわち、上場したことによって毎日株価が付くということは、毎日その会社の時価総額が計算されて発表されていることになるわけです。  

 では、「時価総額」とは何を意味するのでしょうか?また、時価総額の計算要素である株価と発行済株数とは一体何を意味するのでしょうか?

 株主からすれば、株価とは「この株価ならば買ってもよい」あるいは「売った方がよい」「まだまだ持っていてもよい」といった判断の投資基準であり、要するに、会社に対する"評価"だと言えます。

 一方、発行済株式数は、会社の歴史の中で、増資や株式分割等により変化し、増加していく数字ですが、増資等により株数を増加させること自体、会社の業績が拡大していなければできないことでもあります。株主に対する配当を維持できないのに株数を増加させるわけにはいかないからです。こう考えると、発行済株式数とはすなわち"会社の実力"を示すものであると言えます。

 以上のことから、上で述べた時価総額を表す方程式は次のように言い換えることができます。

    株価   ×   発行済株数    =    時価総額
     ↓           ↓               ↓
 会社の評価  ×   会社の実力    =   会社の信用力

 この算式の通り、要するに時価総額とは会社の実力に対する評価であり、言い換えれば会社の"信用力"ということになります。

信用力の極大化が経営者の最大目標

 上場して毎日株価が付くということは、毎日時価総額が計算され、その会社の信用力が数字として公表されていることになります。ちなみに、現在の日本の上場会社の時価総額のベスト3(平成19年9月現在)は次のとおりです。

1位 
トヨタ自動車

2位

三菱UFJフィナンシャルG
3位
みずほフィナンシャルG


 今のところ、日本の会社で最も信用力が高いのはトヨタ自動車ということになります。  

 株式上場を果たした会社の経営者が取り組まねばならないことは、会社の信用力を高めること、すなわち目に見える数値として会社の「時価総額」を高め、極大化を図ることです。もちろん、会社が株価を直接動かすことはできませんが、業績の拡大を図り、実力をつければ、発行済株数を増加させ、時価総額を高めることができます。「時価総額」は掛け算の世界なのです。

 これから上場を目指そうという会社の経営者の方は、時価総額の増大=会社の信用力の増大こそ、上場会社の目指すべき最大の目標であると肝に命じてください。


 

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