金融商品取引法関係
将来に一定価格でストック(株式)を買うことができる権利のこと。権利(オプション)にすぎないので、権利を貰っても行使するかしないかは、権利を貰った者が自由に選択できます。 ストックオプションは 従業員のモチベーション確保やオーナーのシェア確保に用いられます。会社法上は新株予約権といい、「株式会社に対して行使することにより当該会社の株式の交付を受けることができる権利」と定義されています(会社法2条21号)。なお、「新株」とはいいますが、かならずしも新株発行を伴うものでもありません。自己株式を交付することも認められています。 新株予約権を発行するときは株主総会の決議が必要になります(会社法238条2項)が、場合によっては取締役会へ募集事項の決定の委任が可能とされています。新株予約権と引換えに金銭の払込みをしないとした場合に、それが特に有利な条件となるとき、あるいは、新株予約権の払込金額(新株予約権1個と引換えに払い込む額)が特に有利な金額のときの2ケースの場合、取締役は株主総会で説明責任を果たす必要があります(会社法238条3項。公開会社の場合、取締役会での説明となります(会社法240条1項))。なお、新株予約権(権利行使可能期間が到来していないものは除く)の行使により将来発行される予定の株式数は、発行可能株式総数から発行済株式(自己株式を除きます)の総数を控除して算定された株式数を超えることはできません(会社法113条4項)。そこで、ストックオプションの発行時には発行可能株式総数と発行済株式総数の関係に注意する必要があります。 <関連質問> Q:ストックオプションを発行するに際して、注意すべき点を教えてください。 (「ストックオプションを用いた資本政策案を自分で試行錯誤して作ってみたい。しかも、無料で!」という方はこちら)
公開会社では、機動的な資金調達を可能にするため、取締役会に新株発行の権限が与えられています(会社法201条1項、同199条。これを授権資本制度といいます)。一方で、むやみやたらに新株を発行してしまうと、既存株主の持ち分がどんどん希薄化してしまうという問題もあります。そこで、発行可能株式総数を定款に記載(会社法37条、同98条)し、公開会社ではその範囲内であれば、有利発行でない限り取締役会の権限で新株発行ができるとした上で、発行可能株式総数を上回るような新株発行はできないこととしました。オーバーしてしまいそうになるときは、定款変更を通じて株主の意向を問うこととなります。オーバーしそうかどうかの判断は、顕在株だけでなく潜在株(新株予約権の行使により将来発行されるかもしれない株式)の数も考慮する必要があります(会社法113条4項)。 なお、公開会社においては発行済株式の総数の4倍を超えて発行可能株式総数を増加させることはできません(会社法113条3項)。公開会社でなければ、この4倍縛りはありません。もっとも、上場準備会社の場合、上場前の定款変更で公開会社となりますので、例え発行可能株式総数を発行済株式総数の100倍としていたとしても、発行可能株式総数が圧縮されることとなります。